イタリア小学校編

イタリア小学校編

ヴァカンス先でも、コンサート出演を始め多くの出会いがありました。
15日の教会コンサートの明くる週、ホストファミリーのお嫁さんが小学校の先生をしているため、彼女の職場訪問ついでに、「いちにちせんせい」をしてきました。
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ミニコンサートでは、日本歌曲がよかろうと「さくらさくら」などを歌うと、小さなギャラリーは少しずつざわつくのですが、やがて集中し、最後には万雷の拍手をくれます。
日本でもアクティブラーニングが大事と言われ始めていますが、ミラノの子供たちは質問を用意できるように鍛えられていて、質問を募ると、たくさんの勇敢な手が挙がります。
「はい!どこからこんなに大きな声が出ているんですか?」
子供たちの個々の想像力に任せてみたいと思い「どこからだと思う?」と聞いてみました。
「はい!胃が動いていたから、胃から!」
「はい!先生の口からシャボン玉みたいなものが出てくるのが見えたから、玉が破裂して声が出るの!」
「ぼく知っている!人が声を出すときには声帯が振動するんだ。歌うときも同じ!」
「声を出すときはDiaframmaを使うんだよ!」
小学生が声帯や横隔膜の機能を知っているなんて。恐ろしいことに、理論的な答えから小学生らしからぬ観念的な答えまで、すべて説得性に溢れていて、ミラノの子供たちの人間力に、質問した方が嬉しい悲鳴です。
そして、最後に恥ずかしそうな手が挙がりました。金髪に青い目の美しい女の子でした。
「私は思います。きれいな声で歌いたい、という心が、声を出させるのだと」

子供たちの思考も、表現も、とても多様でした。
理論的な表現も観念的な表現も、完成されたひとりひとりの人格によるそれでした。
すべての子に表現の機会が与えられ、多様さを否定しない。
もしかすると、「芸術とデザインの国」「職人の国」を支えるひとつの基礎は、初等教育の姿勢にあるのかもしれない、と思いました。

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投稿日: 2016年4月25日takuyatsuchida