月別: 2016年10月

夏の思い出。

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せわしない夏が過ぎ、やっと夏の思い出をまとめていますm(_ _)m
8/15終戦記念日。
毎年この日に寒川神社で行われる薪能に行ってきました。
炎に引き立てられて境内で展開されるお能や狂言は、能楽堂とは違う迫力を帯びています。
何度か観賞させていただいていますが、実は私自身、あるプロジェクトで、狂言師の方々と能舞台に立っていました。
橋掛かりから真ん中の舞台に入る時の決まりごとや、歩き方、
衣装は重い十二単で歩くのも辛く、その中で歌う…
演者の大変さを身をもって知る、得難い経験でした。
というわけで、台詞は割とすんなり入り、舞台に懐かしい思い出を重ねました。
本家本元の能楽は、いつ見ても神を感じます。
「静」つまり動かない、微動だにしない美しい立ち姿。
お召し物に飾られ、まるでそこに置かれているのかと思うくらい。
普段、忙しく馳け回る日常から、私だけスルっと抜け出てここにいるような、この世のものとは思えない美しさ。
陽が暮れ、薪の火が天から吹く風に揺れるたび、能面が様々なニュアンスを見せる。
空気さえも舞台の一部になっている。
そんな瞬間、野外の舞台に神を感じるのは私だけだろうか、と問いたくなります。
舞台の始まりには風が変わり、雨が降りそうな天気でも、雨は降らない。
能を観て生まれる感想はいつも抽象的で、説明が難しくなってしまうのですが、
普段、私達の歌う音楽ホールとは違う、もう一つの何か大きな力に包まれた能舞台でした。